ぐっすり眠れる快眠方法2選!ストレッチとGABA

人間の3大欲求というものをご存知でしょうか?「食欲」、「睡眠欲」、「性欲」の3つの欲求のことであり、人であれば誰しもがもっている強力な欲求のことです。これら3大欲求のうち、最も強いものは「睡眠欲」である、という意見があります。睡眠は数日取らないだけで体への負担が大きいためです。

人は3~4日眠らないだけで、錯覚や幻覚などの重篤な精神異常が見受けられます。また、人によっては数日はおろか、普段の睡眠からほんの数時間短くなっただけでも、体の不調を訴える方もいるくらいです。

ストレス社会と言われる現代、新型コロナウイルスによるコロナ禍も相まって、ストレスや不安で眠れなくなっていませんか?集中力が落ちたり、寝つきが悪かったりするのは、体の不調のサインかもしれません。

そこで今回は、ストレスや不安があってもぐっすり眠れる快眠方法をみなさんにご紹介していきたいと思います。ぜひ、みなさんの日々の暮らしにお役立てください。

目次

  1. 睡眠前のストレッチ
  2. 食品・サプリメントを変えてみる

睡眠前のストレッチ

最初の快眠方法は、『睡眠前のストレッチ』です。その理由は、副交感神経が活性化するためです。副交感神経が活性化するということは、いわば『体が休息モードにはいる』ことを意味します。

 

睡眠前にストレッチをすることで、筋肉を和らげて血流を良くするほか、脳の前頭葉でアルファ波が増加し、身心のリラックス効果を生む副交感神経が活性化し始めます。そのため、睡眠前のストレッチは良質な睡眠への準備時間となるのです。

 

仕事で長時間座ったままパソコンを使用したり、通勤時に電車で立ちっぱなしが続いたりなど、知らず知らずのうちに体はストレスや疲れを溜めています。

 

こうしたストレスや疲れは体の筋肉を緊張させ、ひどい場合には肩こりや腰痛などの原因にもなりかねません。睡眠前の数分間のストレッチをして、仕事で溜まった体の疲れをほぐしましょう。

 

特に重点的にストレッチをしておきたいのが、首回りや肩、背中、腰、といった『胴体』に近い部位です。また、よく使う足にも注目しましょう。

 

これらの部位は姿勢を維持するために使う筋肉が多く、同じ姿勢で仕事をすることの多い現代人にとっては非常に疲れやすいです。そこで、首回りや肩、背中、腰、足のストレッチについてご紹介します。

 

首もみストレッチ

こちらの方法は、入浴時にすることをおすすめします。首の後ろは血管が集まっているので、ここを温めてほぐすことで、効率的に血行が良くなり、首回りのコリがほぐれ、リラックスできます。

 

①まず、お風呂で首の後ろを緩めます。湯船の場合、首をお湯に沈めて浸かります。シャワーの場合、シャワーヘッドを固定して、少し熱めのお湯をうなじに当てます。

②親指以外の指を組み、うなじの横のくぼみに親指を当て、手をゆっくり上下に動かして首すじをほぐしま  す。強く行うと逆効果なので、指を優しく動かして。②を1分間ほど行います。

 

 

肩甲骨ストレッチ

肩甲骨を肋骨からはがすようなイメージで動かし、肩甲骨周辺の筋肉をほぐしましょう。肩甲挙筋(頸椎と肩甲骨をつなぐ筋肉)と菱形筋(脊椎から左右の肩甲骨にかけての一対の筋肉)を意識して動かすことで、背中から肩にかけて楽になります。

 

①両ひじを曲げて肩より上に上げます。腕が上がらない人はできるところまでで構いません。手は軽く握って、鎖骨のあたりに置きます。

②両ひじを、ゆっくりと後ろに引きます。5秒かけて息を吐きながら、ひじの位置はできるだけ下げないように注意します。肋骨から肩甲骨を「はがす」意識でぎゅっと強めに寄せることがポイントです。

③肩甲骨を寄せたままひじを下げ、脱力します。これを5回繰り返します。

 

朝起きた時に5回と寝る前に5回を習慣にするのがおすすめです。また、デスクワークの合間などにも行うとよいです。ただし、一つ一つの動作をじっくりと行うことが大切なので、ご注意を。

 

 

背中のストレッチ

背中の筋肉は首の付け根から腰まで、非常に範囲が広いです。ストレッチによって凝り固まった背中を満遍なくほぐしていくことで背中の張りを改善することができます。

 

①手をカラダの前で組みます。肘を外側に向け、組んだ手をまっすぐ遠くへ伸ばしていきます。

②その動きに連動して軽く背中が丸まるようなイメージで背中を伸ばしていきましょう。肩や腕に無駄な力を入れずに伸ばすことがポイントです。

③さらに伸ばしている手を左右に傾ける事でそれに伴い左右の背中をほぐす事ができます。こちらを左右20~40秒を目安に行いましょう。

④姿勢を変え、椅子に座った状態で軽く片脚の膝頭を抱えるようにして持ち、軽く背中を丸めて、抱えている脚が床につくかつかないかの高さになるように調節します。

⑤手で抱えたヒザの重みを利用して、両方の肩甲骨が外側にはがれていくイメージで、膝と上半身と腕をそのままゆっくり前に倒していきます。

全身はなるべく脱力した状態で20秒キープします。終了後は抱える脚を入れ替えましょう。両足1セットを3セットずつ行いましょう。

⑥姿勢を変え、リラックスした状態で、仰向けで横になります。肩が床から離れないようにふれた状態で、膝が顔の前にくるように脚を上げていきましょう。

柔軟性がなく、姿勢をとるのが厳しい方は、つま先が床につくまで下げてしまうと首に負担がかかります。なので、もしつま先が床につくときにストレッチ以外の負荷を感じたら、つま先をつけずに行いましょう。

⑦首に気を付けながら背中を伸ばしていきましょう。自然な呼吸で体に無理な力を入れないようにして、20~40秒を目安に行いましょう。

 

 

腰のストレッチ

腰を背中側から支えているのが脊柱起立筋という筋肉で、お腹側から支えているのが、腸腰筋です。腸腰筋は太ももを持ち上げる働きがあり、座っていると縮み、立つと伸びます。腰痛の人は腸腰筋が硬くなっていることが多いので、このストレッチで緩めていきましょう。

 

①足を前後に大きく開いて立ちます。手を腰に当てておきます。

②右ひざを深く曲げ、上半身を下げて、股関節を伸ばします。この姿勢を20~30秒キープし、これを左右3~4回行います。

③姿勢を変え、椅子に座り、ひざを抱えるように上体を前に曲げます。

④30秒キープして元の姿勢に戻ります。これを3~4回くり返しましょう。

 

腰痛に悩まされる方は、程度の差こそあれ、生活のどこかで腰に負担をかけている場合が多いです。デスクワークのように椅子に長時間座ったままの仕事であったり、配送業のように重い荷物をもつなど、腰への負担が溜まっていきます。

 

その結果、ある日急に腰が痛みだす、ということになるのです。だからこそ、腰痛の予防・改善のためには、適度なストレッチが欠かせません。

 

 

足のストレッチ

腕に比べて足は筋肉の量が多く、腕の3~4倍の筋肉が足にはあります。筋肉が多いということは、その分使う機会が多く、疲れやすい、ということです。

 

特に、立ち仕事の方や営業で足を酷使する方は疲れやすい部位かと思われます。足の疲れもストレッチにより改善していきましょう。

 

①片方の足を前に突き出し、膝を90度に曲げます。

②そのままの姿勢で体を前に移動させ、反対側のふくらはぎの筋肉を伸ばしていき  ます。これを10~20秒行い、反対側の足も同様に行います。これを片足ずつ3セットします。

③姿勢を変え、気を付けの姿勢から徐々に体を前側に倒していきます。

④太ももの裏の筋肉を10~20秒伸ばしていき、こちらも3セット行います

⑤姿勢を変え、足をまっすぐ伸ばして仰向けになります。

⑥左手で右足のつま先を握り、右足の太ももの筋肉を伸ばします。こちらを20~30秒行います。

⑦右手で左足のつま先を握り、左足の太ももの筋肉をのばします。こちらも20~30秒行います。

⑧片足ずつ3セットすればOKです。

 

歩いたり走ったりする時はもちろん、立ったままでいる時や階段の上り下りで足の筋肉はかなり使います。足の疲れをとってみるのも、快眠にはおすすめです。また、ストレッチは、お風呂上がりの10分間にすることをおすすめします。

 

なぜなら、お風呂上がりに行うことで筋肉が温まり、筋肉の可動域が広くなるからです。これにより、ストレッチできる範囲が広がり効果を高めることが可能です。また、お風呂に入ることで自律神経の中の副交感神経が優位に働くようになり、筋肉を緩めます。その結果、少し体が硬い人でも筋肉をほぐしやすくなるので、ストレッチの効果を高めることができるのです。

食品・サプリメントを変えてみる

2番目の快眠方法は、食品・サプリメントです。最近は科学の発展に伴い、『良質な睡眠のための食品』が開発・販売されています。

 

みなさんは『GABA(ギャバ)』というものをご存知でしょうか?GABAとは、トマトやカカオなどに多く含まれるアミノ酸の一種で、Gamma-Amino Butyric Acid(γ-アミノ酪酸)の略です。

 

人間の脳内にも存在し、緊張やストレスなどをやわらげて、脳の興奮を鎮める働きがあると言われています。また、睡眠の質を高めたり、血圧が高めの方の血圧を下げる機能があることが報告されています。

 

睡眠薬にはこのGABAの働きを強めるものがあり、科学的にもその効果は実証されています。今回は、GABAを含む食品についてご紹介していきます。

 

メンタルバランスチョコレートGABA

最近、CMなどで聞いたことがある方もいると思います。江崎グリコが販売しているチョコレート菓子のことです。チョコレートの原料のカカオにもとから含まれているγ-アミノ酪酸をさらに増加させるため、γ-アミノ酪酸を濃縮したGABAパウダーを投入し、チョコレート100gあたり280mgのγ-アミノ酪酸を含有させています。

 

事務的なストレスを抱えやすいビジネスシーンを想定して開発されたチョコレートで、食べやすいように手にべたつかないひと口サイズであったり、デスクの上を転がりにくくするようにサイコロ型にするなどといった工夫がなされています。

 

2016年9月より機能性表示食品化されていることから、健康の保持・増進に役立つものである、という保証がなされています。味にもこだわって作られており、おいしく食べることができます。

 

ネルノダ      

こちらもCMで有名かと思います眠りの深さを促し、すっきりした目覚めの向上機能をもつ機能性関与成分GABAを100mg配合した、ハウスウェルネスフーズが新たに提案する『睡眠の質向上飲料』です。

 

虫歯やカロリーなどを気にしてGABAを含む食品を食べたくない、という方にはネルノダがおすすめです。こちらも機能性表示食品化されており、効果のほどは保証されております。ネルノダには粒タイプもあるので、飲み物か粒、どちらか好きな方を選んで持ち合わせておきましょう。

 

 寝るラックスダイエット

株式会社安心通販より発売されている、睡眠とダイエットに効果がある『寝るラックスダイエット』も有名です。よい睡眠に必要なGABAはもちろん、リラックス効果と美容効果のあるハーブなども配合されています。また、竹炭も含まれており、不足しがちな栄養素を補う効果もあります。そのため、『睡眠』と『美容』、『ダイエット』に効果があるとされるサプリメントです。

 

GABA(約1ヶ月分)   

こちらのGABAは、株式会社オーガランドが提供する機能性表示食品です。亜麻仁油やイワシ抽出ペプチドといった健康ケアの成分や、高麗人参、セイヨウオトギリソウといった気分を鎮める成分が含まれており、心身ともに健康になれるサプリメントです。

 

もちろんGABAも含まれており、睡眠の質を高めることも可能です。健康に良質な睡眠は必要ですが、良質な栄養もまた必要です。栄養面が気になる方にはおすすめの一品です。

 

GABAを含む野菜や果物  

GABAは、トマトやケール、パプリカなどの野菜やメロンやブドウ、バナナなどの果物、漬物やヨーグルトなどの乳酸菌発酵製品といった食品に多く含まれていることがわかっています。

 

例えば、野菜では100gあたりのGABA含有量は、ミニトマト約35mg、ナス約32mg、ジャガイモ約28mgとなります。果物のメロンには100gあたり約72㎎、バナナには約5.2㎎含まれています。

 

漬物の干したくあんには100gあたり約104㎎あり、発芽玄米には15㎎含まれています。体内でリラックス効果が発揮されるGABA量は100mgと言われています。

 

この量を効率よく摂取するにはサプリメントやGABAの機能性表示食品がおすすめです。野菜や果物から摂取するとなると、その食べる量が多く、あまり効率的とは言えません。また、睡眠の前に食べ過ぎるのは胃や腸に負担がかかるため、快眠の妨げになるおそれがあります。

 

そのため、GABAの凝縮されたサプリメントや機能性表示食品で手軽に摂取しましょう。ちなみに、「寝る前にホットミルクを飲むとぐっすり眠れる」は間違った知識です。

 

確かに、牛乳には睡眠促進ホルモンを生成するアミノ酸・トリプトファンが含まれています。しかし、それらを生成までに時間がかかるので、寝る前に飲んでもあまり意味はありません。むしろ睡眠中に胃や腸に負担がかかり、熟睡を妨げることになりかねません。

まとめ

ここまで、快眠の方法についてみていきましたが、いかがだったでしょうか?

 

・睡眠の前に首回りや肩、背中、腰、足のストレッチをする。

・入浴中や入浴後のストレッチが効果的。

・GABAを含むサプリメントやお菓子を食べる。

・GABAを含む野菜や果物などからのGABAの摂取は非効率。

・寝る前のホットミルクは胃腸に負担をかけるため逆効果。

 

「休むのも仕事のうち」という言葉がありますが、1日のうちに休める時間というものは限られています。せいぜい8時間、短い方の場合は6時間か、それよりもさらに短いかもしれません。

 

限られた時間の中で、効率よく休むためには良質な睡眠が必須です。仕事も遊びも充分にこなすには、まず自身の体を万全に整えましょう。そのためにも、今回ご紹介した寝る前のストレッチや、GABAを含むサプリメントや食品をうまく活用して、良質な睡眠をとりましょう。

この記事を書いた人

SLEEP BASE MAGAZINE 編集部

編集長の安田 信達です。「快眠器具」を開発研究しています。趣味は「運動」です。筋トレにはまっています。自分自身の体験も活かしながら「睡眠」と「運動」の関係を日々研究することに励んでいます。


副編集長の安田 明道です。眠りがいかに大切なものかをご理解頂くと共に、睡眠に悩む方々に”楽しい眠り”をご提供させていただきます。

SLEEPBASE MAGAZINEが、読者様の睡眠を豊かにすることにお役にたてたら幸いです。
編集部一同 https://sleepbase.jp

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