寝付けないあなたへ。あまり知らない睡眠の話

本日は、24歳 男性で会社員の方の体験談です。「大学では体育学部にて生理学・運動学・心理学・解剖学・衛生学等を勉強していました。睡眠については、中学生の頃から自分で実験を繰り返してきました。

今では睡眠で困る事は365日中3日くらいしかありません。 独自理論を展開してます。」実体験に基づく感覚的な内容です。では御覧ください!

目次

  1. なかなか寝付けないあなたへ。あまり知らない睡眠の話
  2. 睡眠の質を向上させるには
  3. 高い睡眠に有用なベッド周辺での習慣、環境

なかなか寝付けないあなたへ。あまり知らない睡眠の話

今日外出自粛等で家にいる時間が増えていると思いますが、みなさまはどうお過ごしでしょうか。家にいる時間が増えると、つい夜更かししてしまったり、逆に寝過ぎてしまったりと、生活リズムが乱れてしまう方が多く見受けられます。私の友人でも仕事が休みの日は1日中寝てるという人もいるくらいです。

 

『万人の帰る場所・お布団』

 

人間の人生の約30%は寝ていると言われています。これは別に才能が眠っているとか言う話ではなく、純粋に目を閉じて眠っていると言う意味です。

 

私の学生時代の恩師がこんな話をしていました

「人生の3割は寝ている。これは個人差はあれど事実な訳で、これをもったいないと感じ、短縮しようとかすると逆に体調を崩してしまう恐れがある。ならその3割を有意義に過ごした方がいいと思う」

 

私はそれから睡眠に関心を持つようになりました。睡眠不足の時、身体がダルイと感じたり、イライラしたりした経験ございませんか?睡眠と人の健康は密接に関わっています。そこでまずは睡眠の効果についてお話しいたします。

睡眠の効果

Ⅰ・疲労回復

まず皆さんが睡眠の効果として最も実感するものは「疲労回復」だと思います。睡眠には心身ともに疲労を回復する効果があるとされております。

 

人間の睡眠には2種類ございます。1種類目はがレム睡眠(浅い睡眠)です。このレム睡眠時、人間の脳は活発に活動しております。そうです。寝ているのにです。寝ている意味ないじゃんと思われるかもしれませんがレム睡眠にもちゃんと効果はございます。

 

レム睡眠では主に記憶の整理や定着が行われております。暗記の勉強をして、睡眠を取り、次の日になるとしっかり覚えられている、そんな経験はございませんか?

 

ちなみに私はこの手法で世界史のテストで満点を取得した経験がございます。夢を見るのもこのレム睡眠時だと言われております。話を戻しましょう。

 

2種類目はノンレム睡眠(深い睡眠)です。ノンレム睡眠時は人間の脳は休息しています。このノンレム睡眠が疲労回復を行うのに大きな役割を担っております。人間の睡眠はこのレム睡眠とノンレム睡眠の繰り返しによって成立いたします。まず人間は眠るとレム睡眠を行います。

 

その後徐々にノンレム睡眠へと移行いたします。これを90分周期で繰り返します。これが人間の睡眠です。ノンレム睡眠時は成長ホルモンが多く分泌されます。それにより脳が休まり、さらに自立神経系の働きが整い、心身ともにリラックスすることで疲労回復を促しております。

 

睡眠で疲労が回復するのは、このノンレム睡眠時に分泌される成長ホルモンが働いているからなんですね。

 

Ⅱ・お肌のケア

ノンレム睡眠時に分泌される成長ホルモンはお肌のケアにも一役買っております。「寝不足は美容の敵」という言葉はこの成長ホルモンに由来しております。

 

Ⅲ・肥満防止

十分な睡眠をとることによりエネルギー代謝を促すホルモンが分泌されます。また同時に食欲をコントロールするホルモンも分泌される為、睡眠は肥満防止に繋がります。

 

Ⅳ・ストレス軽減

心身ともにリラックスすることでストレス解消にも繋がります。私が普段あまりイライラしないのも睡眠のおかげかと思っております。

 

以上4点が睡眠によって得られる効果です。これを見るだけでも睡眠の重要性についてご理解いただけたかと思います。

 

逆を言うと睡眠が不足することによって上記の効果が十分に得られないと考えるだけで、恐ろしいですね。とは言っても睡眠を上手に取れない方も中にはいらっしゃいます。そこで次は代表的な睡眠障害とその原因についてご紹介いたします。

代表的な睡眠障害

Ⅰ・不眠症

最もメジャーな睡眠障害と言えるでしょう。日本人の5人に一人は不眠症であると言われるほど私たちの生活の近くに存在するものです。

 

不眠症の症状は様々で入眠困難(なかなか寝付けない)・中途覚醒(一度眠ったと思っても朝を迎えるまでに何度か目を覚ましてしまう)・早朝覚醒(自分が起きようとする時刻の2時間以上前に目が覚め、その後眠れない)・熟眠障害(全体的に眠りが浅く、睡眠時間のわりに眠った感じがしない)といったものがございます。これらは同時に複数発症することがあります。

 

主な原因として下記4つがございます。

①環境要因:寝る場所が変わる、枕が変わる、気温、周囲の音、明るさなど

②身体要因:疲労、痛み、かゆみ、年齢、性別、尿意など

③精神的要因:ストレス、こだわり、悩み事、考え事、心配事など

④生活習慣要因:アルコール、ニコチン、カフェインの摂取、薬の服用、運動不足など

 

Ⅱ・過眠症

夜中眠っているにも関わらず、日中に強い眠気を感じるもの指します。主にナルコレプシーや突発性過眠症などがございます。原因としては何らかの要因で夜間の睡眠が十分に取れていないことが挙げられます。

 

Ⅲ・睡眠呼吸障害

代表的な睡眠呼吸障害に睡眠時無呼吸症候群がございます。睡眠時無呼吸症候群とは読んで字の如く夜間睡眠時に何度か呼吸がとまる事を指します。

 

原因は肥満・舌が大きい・顎が小さいなどの要因により空気の通り道を狭くしてしまっている事です。睡眠時無呼吸症候群の主な症状は睡眠時の窒息感・大きないびき・日中の眠気・起床時の倦怠感・頭痛などがございます。

 

睡眠時無呼吸症候群は放っておくと、高血圧や脳梗塞、虚血性心疾患の発症要因となる可能性がございます。しかし睡眠時無呼吸症候群は本人が自覚していない、出来ないことがほとんどですのでご家族や周りの方の指摘が必要になります。

 

上記の他にも、ムズムズ脚症候群や概日リズム睡眠障害など様々なものがございます。睡眠障害の多くは自分で気付くことが難しい症状です。

 

誰しもが周りからの指摘を受けられるかといえばそうではないと思います。日中眠気を感じる時や疲れを感じる時、そんな時は「疲れているのかな」と思うのではなく「もしかしたら睡眠に何か問題があるのかもしれない」と原因を考えるようにしてみて下さい原因を考え自覚し、意識することによって、改善に対して適切なアプローチを行うことに繋がります。

睡眠の質を向上させるには

さて、ここまで睡眠とはいったいどんな効果を担っていて、それを損なうとどういったことが起きるのかをご紹介してきました。ここまで読まれた皆様はもう睡眠博士と言っても過言ではないかもしれません。

 

すみません冗談です。

睡眠はまだまだ奥深く、ここまでしたお話は睡眠という氷山の一角に過ぎません。しかしそれでいいのです。何でも全てを知ろうとするのは良いことですが、それには膨大な時間を要します。自分に必要なことだけ知って後は困ってから調べる方法がもしかしたら最も効率が良いのかもしれませんね。

 

ここからは睡眠に対して悩みを抱えている方や、睡眠についてもっと知りたい方の為に、睡眠の質を向上させる方法をいくつかご紹介していきたいと思います。

まずは睡眠の質を上げるために日頃から気を付けたい生活習慣についてご紹介いたします。

毎日の適度な運動と寝る時間

Ⅰ・毎日の適度な運動

毎日の適度な運動は睡眠の質を向上させます。睡眠の質を向上させるにはリズム運動が適しています。リズム運動とは主にウォーキング、ランニング、スイミング、などの有酸素運動を言います。

 

よく朝早起きしてランニングなどをする方もいらっしゃいますが、日中眠くなるなど仕事に支障をきたす場合もあるので、個人的には夕方から夜にかけて運動することをお勧めいたします。

 

適度な運動は眠りに入りやすくするだけでなく、ノンレム睡眠をより深いものにするので、よりいっそう疲労回復の効果を得ることができます。また運動はメタボリックシンドローム対策にもなる為、皆さんもぜひ習慣付けてみて下さい。

 

Ⅱ・寝る時間と起きる時間を一定にする

人間は一定の生活リズムを刻むようにできています。夜なかなか眠れない、朝は起きるのが苦しいということがよくある方は、寝る時間と起きる時間を一定にしてみて下さい。

 

寝る時間と起きる時間を一定にすると自然といつもの時間に目覚め、いつもの時間に眠くなるようになります。これが生活リズムが整うということです。平日だけでなく休日も、できるだけ一定の生活リズムを心がけるようにしてみて下さい。

寝る前にすると良い習慣

Ⅰ・入浴をする

お風呂上がりは眠くなると言いますがこれは人間の体温が関係しております。人間は眠りに入る際に体温を下げなければなりません。入浴により体温が上昇し、お風呂から上がり体温が低下することで自然と体が睡眠モードに入ります。

 

理想は就寝の90分前に入浴し一度体温を上昇させ、眠る頃には体温がスムーズに下がり眠りに入ることができます。入浴のタイミングを今一度見返してみて下さい。

 

Ⅱ・適度なアルコールの摂取

アルコールには睡眠っを促す作用があります。しかし多量に摂取してしまうとかえって覚醒してしまいます。適量はビールなら2杯程度、日本酒なら1合程です。飲み過ぎには気を付けましょう。

 

Ⅲ・就寝前のテレビ、パソコン、スマートフォンの使用を控える

テレビやパソコン、スマートフォンの画面からは強い光が照射されています。暗い部屋でスマートフォンの画面を点けたまま壁に向けてみて下さい。あまりの明るさに驚くと思います。人間は光によって脳が覚醒し眠りにつきにくくなり、睡眠の質自体も低下してしまいます。

 

よく就寝前にベッドでスマートフォンを操作する方がいらっしゃいますが、上記のような観点よりお勧めできません。ベッドに入ったら寝るようにしましょう。

高い睡眠に有用なベッド周辺での習慣、環境

寝具は、睡眠の質を考える上でとても重要な要素であります。最も大切なのは自分に合った寝具を選択することです。寝具は、柔らかいものが好きな方だったり、人によっては硬いものが好きという方もいらっしゃいます。まずは自分に適した寝具を見つけることから始めましょう。

 

自分に適した寝具は睡眠の際の心地よさだけでなく、身体にかかる負担も軽減することができます。起きた時にどこか身体で痛い部分があるのであれば、その部分を低反発の素材にするなど工夫が必要です。

 

寝具にこだわりを持ち始めるとなかなかの費用がかかります。しかし冒頭でもお伝えしたように、人間の人生の約30%は寝ていると言われているほど、人間がベッドで過ごす時間は膨大です。

 

300万円のとても高機能、高品質な車があるとします。一般的な感覚としては妥当なお値段だと思います。では50万円の最高スペックのスマートフォンがあるとします。これに対してはおそらく皆様は高いという印象を持つでしょう。

 

それではここに一つの情報を付け加えてみましょう。

・月に1〜2回しか乗る機会のない300万円のとても高機能、高品質な車

・1日に最も触れている時間の長い50万円の最高スペックのスマートフォン

上記のように考えると印象も少し変わってきませんか。

 

寝具もそれと一緒で長い時間使うものであるなれば、ある程度のこだわりを持ってしかるべきだと私は思います。ぜひ自分に合った寝具を探してみて下さい。

〜より良い生活を送る為に〜

今回は睡眠の重要性と、その質を高める方法を皆様にお伝えいたしました。これからの日々の生活の中で少しだけ睡眠を意識してみて下さい。

 

睡眠を改善し、より良い生活を送りましょう。皆様の生活が心身ともにさらに豊かになることを願っております。それでは皆様、本日も良い習慣と寝具で最高の睡眠を。

この記事を書いた人

SLEEP BASE MAGAZINE 編集部

編集長の安田 信達です。「快眠器具」を開発研究しています。趣味は「運動」です。筋トレにはまっています。自分自身の体験も活かしながら「睡眠」と「運動」の関係を日々研究することに励んでいます。


副編集長の安田 明道です。眠りがいかに大切なものかをご理解頂くと共に、睡眠に悩む方々に”楽しい眠り”をご提供させていただきます。

SLEEPBASE MAGAZINEが、読者様の睡眠を豊かにすることにお役にたてたら幸いです。
編集部一同 https://sleepbase.jp

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